年金が崩壊して若い人が損をするって本当?


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「年金」と聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか?

  • 少子高齢化によって、お年寄りを支える人数が減ってしまう!
  • だから、将来私たちはあまりもらえない
  • 払った分より貰える分が少なくなって計算すると大損になる!

そう思っていませんか?

 

でも、実際は「年金は崩壊しない」上、払わないとむしろ損をします!

 

この記事では、

  • 本当に年金は崩壊しないのか?
  • 年金がどれだけ得なのか?

が分かります。

逆に分かっていないと、大人としてちょっと恥ずかしい思いをするかもしれないので、是非一読ください。

少子高齢化で、年金を払う人より、もらう人のほうが多くなる!


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「少子高齢化で年金はもらえなくなる!」と、私も小さいころから聞かされて育ちました。

 

だから、「年金に期待してはいけない」というのが、私の世代の常識になっています。

 

実際、財務省推計によると2025年には、65歳以上の高齢者ひとりあたりの20歳から64歳の方の人数が、1.8人になるそうです。

 

また、年金が未払いになっている世帯も増え続けており、2015年厚生労働省発表の国民年金の納付率は63%です。

 

加えて、実際に年金の積立金は厚生労働省によると、平成21年時点にてわずか約3.9年分しか無いとのことです。

 

確かにこれを聞くと、「年金は崩壊する!」と言われたら納得してしまいそうですね。

実は、年金は崩壊しません


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でも実際は年金はそう簡単には崩壊しません。

 

前述の通り、年金の未納者が増えて居るのですが、それは自営業などの「国民年金」のみに加入している方のデータです。

 

国民の大多数であるサラリーマンは、厚生年金に加入しており、彼らも厚生年金と同時に国民年金に加入しています。

 

その数を合わせた場合、国民年金の納付率は約95%以上となります。

つまり、未納者は全体から見ればとても少ないと言えます

 

また、未納者が増えたとしても、その分支給額も増えますので。「年金崩壊」に至る直接的な理由にはなりえません。

 

年金はいわゆる「仕送り方式」ではありません


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若い人が減るのだから、年金を払いきれない!

というの真っ当な意見に聞こえますが、実はそうではありません。

年金の支払いは、若い人からの支払いだけでなく

  • 積立金の運用利益
  • 税金

もあてられます。

私たちの支払った年金は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用して、その利益を年金の支払いにあてています。

 

また、それでも足りない部分は税金からまかなっています。

「年金の積立金が底をつく!」のウソ


表に示す通り、

「積立金はたったの3.9年しかない」

というのも事実ではあるのですが、取り崩しをしない限り、積立金が減ることはありません。

 

日本以外の先進国でも、少子高齢化が進んでいますが、大体同程度の積立金しか蓄えはありませんが、問題になっていません。

 

特にドイツでは約1か月分しかありません!

 

 

結局、積立金だけで年金を支払うわけではないので、このような数字の話は、計算上の架空の話であって、実情とはあまり関係がないのです。

積立て水準
日本 3.9年
アメリカ 3.54年
カナダ 4.05年
イギリス

0.64年

フランス 0.13年
ドイツ 0.96か月
スウェーデン 4.1年

厚生労働省発行の平成26年財政検証結果レポート より抜粋


こんなにお得!年金の支給額


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国民年金の納付料は毎年変わっていきますが、平成30年度現在は1か月あたり16,340円です。

 

これを40年間支払った場合、総額7,843,200円になります。

 

そして、その場合に受け取れる金額は64,941円/月です。

 

と、いうことは65歳から75歳までの10年ほどで受け取る金額は7,792,920円です。

つまり、75歳でほぼ支払った金額を回収できます。

もし、85歳まで受け取った場合、支払った額の倍も受け取れます!

 

こんなことは民間の保険会社ではぜったいにできません。

老後だけなじゃい、年金のメリット


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65歳から受け取る年金のことを、「老齢年金」といいます。

「年金」と聞くとこの「老齢年金」をイメージする方が多いのではないでしょうか?

 

でも、実は年金の機能は「老齢年金」だけではありません。

 

もしも、年金加入者が障害を負ってしまった場合に「障害年金」が支給されます。

また、年金加入者が死亡した場合、遺族等に支払われる「遺族年金」もあります。

これらは、年金を払えば全ていっしょについてくる機能です。

 

年金は、実は私たちにとってとても利益の大きい「セーフティーネット」だと言えますね。

年金を払わないとどうなるのか?


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逆に、「年金は崩壊する!」と、信じ込んで、支払いを止めたり、減額した場合、上述の

  • 老齢年金
  • 障害年金
  • 遺族年金

の支給がされなかったり、減ってしまったりします。

 

また、年金は支払わなくとも、税金は支払わなくてはならないので、ちゃんと支払っている人よりもその分損になります。

 

実は、年金の未払いはとてもデメリットが多いのです。 

年金を不安に思う人が多いと、都合が良い人がいる


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これだけメリットの大きい年金に崩壊のウワサがついて回るのはなぜでしょうか?

 

それは、

  • 「年金は崩壊する!」
  • 「年金には頼れない!」

と不安をあおって商売する人たちが多いからです。

不安になると、冷静な判断ができなくなりますよね。

 

だから、彼らにとっては、みんなが将来を不安だと思っていてもらったほうが都合が良いのです。

正しい知識があなたを助けます


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正しい知識を持つことが何より大事です。

 

制度について理解している人は残念ながらほとんどいません。

年金については金額をちゃんと計算すれば、本当はどうなのかすぐに分かります。

 

でも、必ずしも年金だけで老後の資金がまかなえるわけではありません。

 

これをキッカケに、ご自身のライフプランを見直して、お金について見直してみるキッカケにしてはいかがでしょうか。