不動産投資に対するローンは、基本的に変動金利です。
変動金利とは、ローンの返済期間中にも刻々とローンの金利が変動するもののことです。
したがって、不動産投資をする場合は、金利の変動にも目を光らせておく必要があります。
しかし、実は変動金利にも
- 短期プライムレート（短プラ）
- 長期プライムレート（長プラ）
の2種類があり、どちらかを選択する必要があります。
今回はこの２つの違いについて、整理しました。
不動産投資に興味のある方は是非読んでください。
プライムレートとは？
「短プラ」「長プラ」の前に、まず「プライムレート」とは何か良く分かりませんよね。
銀行などの金融機関がお金を貸す時、借主は金利を負担する必要があります。
「プライム」とは「最良」、「レート」は「利率」のことなので、銀行がお金を貸す時の「信用力の高い最良の人にお金を貸す時に適用される金利」のことです。
つまり、銀行がお金を貸す時に適用される一番低い金利のことです。
短期プライムレートとは？
短期プライムレートとは、信用力の高い人に対して期間1年以下の「短期」での貸し出しをする時の基準となる金利のことです。
この金利はどのように決まるかというと、以前は公定歩合に連動していました。公定歩合とは日本銀行が一般の銀行に貸し付けをする際に適用される金利のことです。
ただ、最近は公定歩合でなく、無担保コールレート翌日物に連動するようです。
無担保コールレート翌日物とは、銀行などの金融機関同士で、その日に借りて翌日返す短期間の借入につく金利のことです。
単純に言えば、日銀や他の銀行からお金を借りた上でお金を貸しても、利益がでるギリギリのラインが短期プライムレートである、と理解しておくと良いかと思います。
長期プライムレートとは？
長期プライムレートとは、信用力の高い人に対して銀行などの金融機関が１年以上の長期の貸し出しをする時の金利のことです。
この長期プライムレートは、長期国債の利回りの変動にほぼ連動しています。長期国債とは10年償還の国債のことを指します。
単純に言えば、国債で運用するよりも、ちょっとだけ利益がでるラインが長期プライムレートである、と理解しておくと良いかと思います。
長プラ・短プラの推移
『長プラ』は前述の通り、国債の市場に連動することから『変動が激しい』という特徴があります。
一方で、『短プラ』は何年も動かないことがあります。
基本的に『長プラ』が先行して動き、『長プラ』が大きく上がるか下がりきったところで、出遅れて『短プラ』が一気に変動する動きをします。
一般的には、長期の貸し出しに充てられる長プラのほうが、金利が高くなりますが長プラに連動する長期国債の利回りが非常に小さくなってしまったため、長プラと短プラが逆転する現象がしばしば見られます。
まとめ
- 短期プライムレート（短プラ）
- 長期プライムレート（長プラ）
今回はこの２つの違いについて、整理しました。
不動産投資をする場合は、金利の変動にも目を光らせておく必要があります。
実際に不動産投資をする際には、金融機関によく確認した上で投資することをお勧めします。
