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オプション取引って何?ややこしい用語を解説します


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この記事ではオプション取引についてお伝えいたします。

聞いたことはあるけど、良く分からないという方は多いのでははないでしょうか。

 

今回はオプション取引について

  • 概要
  • しくみ
  • 用語

について説明します。

  • オプション取引って何?
  • オプション取引の仕組みが良く分かない

という方は是非この記事を読んでください。

 

オプション取引を例えると...


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オプション取引の概念だけを説明すると、よくわからなくなりますので、パソコンのニューモデルを買うことに例えて説明します。

 

オプション取引は例えると「20万円で購入できる購入券を500円で買う」という行為に近いイメージです。

 

もし、この購入券を持っていたら、実際に発売したパソコンが23万円であった場合、得をします。

 

でも、この購入券を買ったとしても、実際に発売したパソコンが17万円だったら損をするかというとそうでもありません。

実は、購入券を放棄して、17万円で買うことができます。

 

なかなか便利な購入券だと思いませんか?

 

実際のオプション取引では券ではなくて、単なる電子記録ですが、オプション取引が売買する権利のやりとりであることがわかって頂けたでしょうか?

コールオプションとプットオプション


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先程は購入券に例えてお伝えしましたが、オプション取引では売却できる権利を持つ、売却券ものようなものもあります。

正式な名前は購入券を「コールオプション」、売却券を「プットオプション」と言います。

 

 

ここで、パソコンお店のお客さんがオプション取引の買い手、お店がオプション取引の売り手になります。

正式には、オプションを買う人を「ロング」、売る人を「ショート」と呼びます。

 

買い手のメリットは以下です。

  • 利益が無制限に大きくなるのに対して、損失は限定されている。

一方で、売り手のメリットは、以下です。

  • 損失無制限で、利益が限定である。
  • 契約時点ではチェット代がもらえる。
  • 最悪、オプションを買い戻すことができる。

権利行使価格と原資産価格の関係


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オプション取引において権利を行使できる価格(権利行使価格)と、実際の今の資産の価格(原資産価格)との関係は、3つに分けられます。

 

まず、この2つの価格が同じ水準になることをアット・ザ・マネー(ATM)といいます。

 

次に、権利を行使すると利益の出る状態にあることをイン・ザ・マネー(ITM)といいます。つまり買い手側の勝ちですね。

 

逆に、権利を行使すると損失となる状態にあることをアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)といいます。こちらは売り手側の勝ちですね。

オプションの価格


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購入券の値段、つまりオプションの価格はをプレミアムと呼ばれます。

 

プレミアムは、本質的価値と時間的価値によって構成されます。

 

本質的価値とは、オプション本来の価値のことで、権利を行使することによって得られる価値のことをいいます。つまり、原資産価格と権利行使価格の差額です。

つまり、コールの場合、パソコンを予約した額が17万円で、いまのパソコンの価格が20万円であれば、3万円がこの本質的価値となります。

 

なお、コールでもプットでも。ITM(利益の出る状態)の場合のみ本質的価値が生じ、OTMの場合には、本質的価値がゼロになります。

 

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では、本質的価値がゼロのプレミアムは0円かというとそうではありません。プレミアムには必ず値段がつきます。これが、時間的価値と呼ばれるものです。

 

時間的価値とは、将来、原資産価格が変動してオプションに価値が生まれるかもしれない可能性のことで、オプション料と本質的価値の差額で表すことができます。

 

一般的に、満期までの残存期間が長いほど、また原資産価格のボラティリティが大きいほど、時間的価値は高くなります。価格の変動が大きくなるため、売り手にとってはリスクが大きくなるからです。

 時間的価値は、ATM(2つの価格が同じ水準)の時に最大となります。

  なお、時間的価値は満期日が近づくにつれて減少し、満期日にはゼロになります。

プレミアムを決める要因は?


整理すると、オプションのプレミアムを決定する要因には、①権利行使価格、②原資産価格、③短期金利、④配当、⑤残存期間、⑥ボラティリティ(価格の変動)などがあります。

 

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①権利行使価格

コールオプションは、買う権利であるため「安く買える権利」の方が価値は高くなります。

一方、プットオプションは、売る権利であるため「高く売れる権利」の方が価値は高くなります。

 

②原資産価格

コールオプションは、原資産価格が権利行使価格を上回れば利益が生じるため、原資産価格が上昇するほど価値は上昇します。一方、プットオプションは、原資産価値が原理行使価格を下回れば利益が生じるため、原資産価格が下落するほど価値が上昇します。

 

③短期金利

コールオプションは、短期金利が上昇するほど今買うよう将来買う方が資金調達のコストの観点から有利となるので、プレミアムは上昇します。一方、プットオプションは。短期金利が上昇するほど今う売るより将来売るほうが資金運用の観点から不利になるので、プレミアムは下落します。

 

④配当

例えば、株式の場合、配当が支払われると株価は下落します。これと同じように、一般に、満期日までの間に配当が支払われた場合、原資産は配当落ちして価格は下落します。この原資産価格の下落は、コールの保有者にとってはマイナス要因となりますが、プットの保有者にとってはプラス要因となります。したがって、配当の支払いはコールの価値を下げ、プットの価値を上げます。

 

⑤残存期間

期間の長いオプション(期先物といいます)の方が、短いオプション(期近物といいます)に比べてプレミアムは上昇します。これは、残存期間が長いほど、その間に原資産価格が有利な価格に動く可能性は高まるためプレミアムは上昇します。

 

⑥ボラティリティ

原資産価格の値動きが激しくなるほど、原資産価格が有利な価格となる可能性が高くなるため、プレミアムは上昇します。

まとめ


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今回はオプション取引について

  • 概要
  • しくみ
  • 用語

などについて学びました。

 

ちょっと複雑な取引ですので、もしまた分からなくなったら、またこのこの記事を見返してほしいと思います。